小さい手。大きい手






「おぉい、大丈夫か?ゾロ?」
心配そうに、ウソップが言う。
「ホラ、ホットミルクだ。」
サンジが、白い湯気がゆったりと伸びている、少し大きめのカップを持ってきた。
「全く、こんな雨の中で、刀なんか振り回してるからこうなるんだ。」
カップを渡しながら、サンジは思い切り、嫌味のように言った。
「・・・。」
サンジの言葉に少々ムッとしたけれど、ゾロは言い返す気にもならない。
大きな両手でカップを持ち、ミルクを啜った。


ゾロは、昨日から続く大雨の中、構わず刀の素振りしていた。そのため、珍しい事に、風邪をひいてしまったのだ。「なんとかは風邪をひかない」というが、それはまさに、ルフィの為の言葉であり、GM号のクルー達には当てはまらないようだ。
今朝から、熱が下がらないゾロの事は心配なのだが、それをあえて口にしないクルー達。サンジやナミは、冷やかすばかりだ。


「ゾロ?大丈夫か?」
程なくして、チョッパーが、小さい鞄を持って男部屋に来た。
「・・・あぁ、問題ねぇ。」
ゾロは、枕に寄りかかり座っていた。いつもより、明らかに小さい声で応えるゾロに、チョッパーは言った。
「皆心配してるぞ?寝てなくちゃダメだよ!」
ニッコリ笑い、布団を掛けなおしてやる。熱があるせいか、大人しく船医に従う。
(・・・寒い・・・)
ゾロは、チョッパーの手を、そっと握ってみた。
(小せぇな・・・でも、あったけぇ。気持ちいいや。)
ゾロは、良い物を見つけた子供のように、小さく微笑んだ。

「夕飯はあとで持ってきてやるからな。大人しく寝てろよ?」
チョッパーが言う頃には、ゾロはすっかり、眠りに落ちていた。
繋いだ手を離さずに、しばらくゆっくりとした、時間が凪がれた。


海翔龍刃様よりステキなゾロチョ小説いただきました。
かわいいですよねv やっぱりチョッパーは誰に対しても癒し系。
ゾロもたまには眉間の皺をなくして、ほんわか過ごして欲しいものです。

海翔龍刃様への感想は、サイトをお持ちでないようなので…どうしましょう(笑)
掲示板へ書きこみ頂けると、海翔様も見る事ができると思います。

ステキなSSをどうもありがとうございました。
これからもよろしくお願いしますねv

管理人:うつふし誼

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